システムエンジニアを目指す学生へ|役立つ資格と今やるべきこと

みなさんは「システムエンジニア(SE)」という仕事を知っていますか? スマホアプリ、ネットショッピング、電車の予約システム、学校のコンピューター…、私たちが毎日使っているものの多くは、システムエンジニアの手でつくられています。

「ITの仕事に興味はあるけれど、学生の自分に何ができるんだろう?」

「システムエンジニアになるには、資格が必要なの?」

「AIが進化したら、エンジニアの仕事はなくなってしまうんじゃない?」

そんな疑問や不安を持っている学生のみなさんへ。このコラムでは、システムエンジニアの仕事内容から、学生のうちに取っておきたい資格、いまやっておくべきこと、そして気になる年収や将来性まで、できるだけわかりやすく紹介します。

1.システムエンジニア(SE)ってどんな仕事?

システムエンジニア(SE)は、一言で言うと「どんなシステムをつくるのかを考え、設計し、実際に動くところまで仕上げる仕事」です。

例えば、あるお店が「ネットで予約できる仕組みを作りたい」と考えたとします。このときシステムエンジニアは、まずお店の人から「どんなことがしたいのか」を詳しく聞き取ります。そして「こういう画面で、こう動くシステムにしましょう」と設計図を描き、プログラマーと協力して実際のシステムを作り上げていきます。

システムエンジニアの仕事は、大きく次のような流れで進みます。

  • 要件定義:お客さまの「やりたいこと」を聞き出して整理する
  • 設計:どんな仕組みにするか、設計図を描く
  • 開発(プログラミング):設計図をもとにプログラムを書く
  • テスト:ちゃんと動くか、繰り返し確認する
  • 運用・保守:完成したあとも安全に使えるように見守る

つまりシステムエンジニアは、「コンピューターの仕組みを考える人」であると同時に、「人の困りごとを解決する人」でもあります。プログラミングの力はもちろん、相手の話をよく聞く力や、筋道を立てて考える力(論理的思考力)もとても大切です。

システムエンジニアとプログラマーは何がちがう?

よく似た言葉に「プログラマー(PG)」があります。ざっくり言うと、システムエンジニアは「何をつくるかを考える人(設計)」、プログラマーは「それを実際につくる人(実装)」です。ただし現場では両方をこなす人も多く、きっちり分かれているわけではありません。

2.いま、学生がシステムエンジニアを目指すべき3つの理由

理由① IT人材が全く足りていない

経済産業省の委託調査(みずほ情報総研「IT人材需給に関する調査」2019年公表)では、IT需要の伸びが大きい場合、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると試算されています。伸びがゆるやかな場合でも約16万人の不足するのです。つまり、どのシナリオでも「IT人材は足りない」という結果になっています。

また、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag(じょぶたぐ)」によると、システムエンジニア(Webサービス開発)の有効求人倍率は2.54倍(令和7年度)。これは、1人の求職者に対して約2.5件の求人があるということになります。そのため、かなりの売り手市場だといえます。

理由② 高校で「情報」を学ぶのが当たり前になった

2022年度から、高校では「情報Ⅰ」が全員必修になりました。さらに2025年1月の大学入学共通テストからは「情報」が正式な出題科目として加わり、国立大学の約8割がこれを課しています。

プログラミングやデータの活用は、もはや「一部の人の特別な知識」ではなく「みんなの基礎教養」になりました。だからこそ、そこから一歩踏み込んで専門的に学んだ人が、これから強くなります。

理由③ 学生には「時間」という最大の武器がある

社会人になってから資格の勉強をするのは、正直かなり大変です。仕事をしながら、まとまった勉強時間を確保しなければなりません。その点、学生には時間があります。国家資格の勉強にじっくり取り組めるのは、学生のうちだけと言ってもいいでしょう。

3.システムエンジニアになるには資格が必要なの?

結論から言うと、システムエンジニアになるために「必ず必要な資格」はありません。医師や弁護士のような業務独占資格ではないので、資格がなくても知識とスキルがあればシステムエンジニアになれます。

ただし、学生のみなさんにとって、資格には大きな価値があります。

学生が資格を取る5つのメリット

①ITの基礎をきちんと学んだ証明になる

②面接や履歴書でアピールしやすい(実務経験がない学生には特に強い武器)

③入社後の研修や仕事の理解がスムーズになる

④会社によっては、資格手当や昇給・昇進につながる

⑤「計画を立てて勉強する力」そのものが身につく

企業の採用担当者から見ると、実務経験のない学生を評価する材料は多くありません。そんな中で国家資格を持っていることは、「この人はITをきちんと勉強してきたんだな」「自分で目標を立てて努力できる人だな」という、とてもわかりやすい証明になります。

一方で、気をつけたいこと

資格は万能ではありません。「資格を持っている=すぐに現場で活躍できる」わけではないからです。大切なのは、資格の勉強で得た知識を、実際に手を動かしてつくる経験と結びつけることになります。そのため、資格とスキル、その両方をバランスよく身につけることを意識しましょう。

4.学生におすすめのIT資格【2026年最新版】

ここからは、システムエンジニアを目指す学生におすすめの資格を、やさしい順に紹介します。なお、試験制度は変更されることがあります。受験を考えるときは、必ずIPA(情報処理推進機構)の公式サイトで最新情報を確認してください。

① ITパスポート試験(iパス)-まずはここから

ITの基礎知識を幅広く学べる国家試験です。パソコンやネットワークのしくみだけでなく、経営やマネジメントの基本まで出題されます。

IPAの発表によると、令和7年度の応募者数は307,266人、合格者数は132,012人で、合格率は48.6%でした(2026年4月公開)。受験者のおよそ2割は学生で、高校生の受験も年々増えています。

パソコンで受けるCBT方式のため、全国の会場で1年中いつでも受験できるのも魅力です。「まずITの世界をのぞいてみたい」という高校生にぴったりのスタート地点です。

② 基本情報技術者試験(FE)-システムエンジニアのスタートライン

「システムエンジニアの登竜門」と呼ばれる国家資格です。プログラミング、アルゴリズム、ネットワーク、データベース、セキュリティなど、システムエンジニアに必要な知識を体系的に学べます。

2023年から試験のしくみが大きく変わり、今は次のような形になっています。

・科目A:60問/90分(ITのはば広い知識を問う)

・科目B:20問/100分(アルゴリズムと情報セキュリティを中心とした実践問題)

・合格基準:科目A・科目Bともに1,000点満点中600点以上

・受験手数料:7,500円

・CBT方式で、1年中いつでも受験可能

制度が変わったことで合格率も上がっており、かつての25〜35%程度から、いまは40〜50%台で推移しています。「決してやさしくはないけれど、しっかり準備すれば学生でも十分に狙える」レベルです。

③ 応用情報技術者試験(AP)-さらに一歩先へ

基本情報の次のステップとなる国家資格です。システムの設計・開発だけでなく、プロジェクト管理や経営戦略まで、より実践的で幅広い内容が問われます。

2026年度からはこの試験もCBT方式へ移行し、実施時期が「前期試験(2026年11月頃)」「後期試験(2027年2月頃)」という形に再編される予定です(IPA発表・2026年7月時点)。受験手数料は7,500円。在学中にここまで取得できれば、就職活動でかなり大きな武器になります。

④ CCNA-ネットワークの国際資格

Cisco社が実施する、ネットワーク技術の国際的な認定資格です。現行バージョンでは、従来のネットワーク知識に加えて、クラウドやAI・機械学習に関する内容も追加されました。受験料は300米ドル、認定の有効期間は3年間です。インフラやネットワークの分野に進みたい人におすすめです。

⑤ そのほか、注目しておきたい資格

  • Python3エンジニア認定基礎試験:AI・データ分析で人気の言語「Python」の基礎を証明できる
  • AWS認定(クラウドプラクティショナーなど):多くの企業が使うクラウドの知識を証明できる
  • Microsoft・Googleのクラウド系認定:実務に直結しやすく、学生の受験も増えている

資格を取る順番のおすすめはITパスポート → 基本情報技術者 → 応用情報技術者 という順に進むのが王道です。いきなり難しい資格を目指すよりも、階段を一段ずつ上がっていくほうが、知識も自信も確実に積み上がっていきます。

5.学生のうちにやっておきたい5つのこと

資格の勉強と並行して、ぜひやっておいてほしいことがあります。どれも特別な道具はいりません。

① 小さくてもいいから「自分でつくる」経験をする

簡単なWebサイト、ミニゲーム、家族が使えるちょっとしたツールなど、何でもかまいません。自分で考えて作ったものは、そのまま就職活動で見せられる「作品(ポートフォリオ)」になります。

② タイピングとパソコン操作に慣れておく

地味ですが、これが意外と大きな差になります。キーボードを見ずに速く正確に打てるだけで、勉強も開発もスピードが段ちがいです。

③ 英語から逃げない

プログラミングの公式資料や最新の技術情報は、英語で書かれていることがほとんどです。完璧に話せる必要はありませんが、「読める」だけで手に入る情報量が何倍にもなります。

④ 生成AIを実際に使ってみる

ChatGPTやGemini、claudeなどの生成AIに、いまのうちから触れておきましょう。「AIに仕事を奪われる」と心配するより、「AIを使いこなす側」になるほうがずっと建設的です。

⑤ チームで何かをやり遂げる経験を積む

システムエンジニアの仕事は、ひとりでは完結しません。部活動でも文化祭でも、仲間と協力して何かをやり遂げた経験は、そのまま仕事に活きてきます。

【学年別】いつ、何をはじめる?

「何年生から動き出せばいいの?」という質問もよくいただきます。あくまで目安ですが、次のようなイメージで考えてみてください。

〇高校1年生

まずはITの世界に触れる時期。「情報Ⅰ」の授業を大切にしながら、無料の学習サイトなどでプログラミングを体験してみましょう。オープンキャンパスに参加して、進路の選択肢を広げておくのもおすすめです。

〇高校2年生

ITパスポート試験に挑戦してみる時期。合格すれば大きな自信になりますし、進路選びの軸もはっきりしてきます。同時に、簡単なWebサイトやアプリを自分でつくってみましょう。

〇高校3年生

進路を決める時期。学校ごとの学習内容、資格取得のサポート体制、就職実績をしっかり比べましょう。時間に余裕があれば、基本情報技術者試験の学習をスタートしても構いません。

〇専門学校・大学入学後

基本情報技術者試験、そして応用情報技術者試験へ。授業で学んだことを、チーム開発や作品づくりで「使える力」に変えていく時期です。

大切なのは、完璧なスケジュールを立てることではなく、今出来る小さな一歩を踏み出すことです。「気になった資格の公式サイトを見てみる」「学校のパンフレットを取り寄せてみる」――それだけでも、十分にスタートを切ったことになります。

6.気になる年収と将来性-AIでシステムエンジニアの仕事はなくなる?

システムエンジニアの年収はどれくらい?

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、システムエンジニア(Webサービス開発)の全国平均年収は578.5万円、平均年齢は37.1歳です(令和7年賃金構造基本統計調査をもとに算出)。

担当する分野によって差があり、たとえば基盤システムを扱うエンジニアなどでは、平均752.6万円(平均年齢41.4歳)というデータもあります。

もちろんこれは平均であり、経験年数や会社、スキルによって大きく変わります。ただ、専門性を高めていけば、しっかり収入に反映されやすい職種だということは言えるでしょう。

AIが進化したら、システムエンジニアの仕事はなくなる?

学生のみなさんから、いちばん多く聞かれる不安かもしれません。たしかに、生成AIはプログラムのコードを書くことが得意になってきました。単純なコーディング作業の一部は、これからAIに置きかわっていくでしょう。

けれども、システムエンジニアの仕事の中心は「コードを書くこと」だけではありません。

・お客さまが本当に困っていることを聞き出して整理する(要件定義)

・システム全体をどう組み立てるかを判断する(設計)

・チームやスケジュールを動かす(プロジェクト管理)

こうした、「人と話し、状況を判断し、責任を持って決める仕事」は、AIに任せきることができません。むしろこれから求められるのは、「AIを最強のアシスタントとして使いこなせるエンジニア」です。

AIは敵ではなく、道具です。学生のうちからAIに触れ、使いこなす練習をしておくことが、これからのシステムエンジニアにとって大きな強みになります。

7.エンジニアとプログラマー、両方の力を持つと強い

システムエンジニア(設計する人)とプログラマー(作る人)は役割が違いますが、両方の力を持っていると、できることの幅が一気に広がります。

・設計するときに「実際にどうつくるか」まで具体的にイメージできる

・プログラマーと同じ言葉で話し合える

・ひとりで考えて、つくって、動かすところまでできる

・トラブルが起きたときに、原因を早く見つけられる

最近では、企画から設計、開発、運用まで幅広くこなせる「フルスタックエンジニア」も注目されています。IT業界では、できることが多い人ほど価値が高くなり、キャリアの選択肢も広がっていきます。

資格の勉強では、プログラミングだけでなく、システムのしくみ、ネットワークのつながり方、セキュリティ対策など、さまざまなことを学びます。その過程で、自然と「プログラマーの考え方」と「エンジニアの考え方」の両方が身についていきます。

8.資格もスキルも両方手に入る進路とは

資格は独学でも取れます。ただ、独学には「何から手をつければいいかわからない」「わからないところで止まってしまう」「モチベーションが続かない」という壁があるのも事実です。

その点、IT系の専門学校には次のような強みがあります。

〇資格取得に特化した授業がある

出題の傾向や勉強の進め方を、経験豊富な講師が教えてくれます。ひとりで過去問と向き合うより、ずっと効率的に合格へ近づけます。

〇実習でプログラミングを実践できる

知識を覚えるだけでなく、実際にプログラムを書き、システムを動かす授業があります。「わかる」が「できる」に変わっていきます。

〇チーム開発の経験が積める

実際の現場に近いプロジェクト形式の授業を通して、「チームで働く力」や「相手に伝える力」が身につきます。これは独学ではなかなか手に入りません。

就職サポートが手厚い

履歴書の書き方、面接練習、企業とのつながり。就職活動をひとりで戦わなくてすむのは、大きな安心材料です。

9.さいたまIT・WEB専門学校「高度専門士情報技術科」の魅力

将来エンジニアとして活躍したい高校生のみなさんにおすすめなのが、さいたまIT・WEB専門学校の「高度専門士情報技術科」です。

4年間でじっくり学べる

この学科では、4年間かけて次のことをバランスよく学びます。

・システムの設計

・プログラミング

・ネットワークとセキュリティ

・国家資格の取得対策

基本情報技術者試験の「科目A免除」対象学科

本校の高度専門士情報技術科は、国家資格「基本情報技術者試験」の科目A免除対象学科です。認定された講座を修了し、修了認定試験に合格すると、本番の試験で科目Aが免除されます。

イメージとしては、「前半戦をスキップして、後半戦だけに集中できる」ようなものです。合格へぐっと近づけます。

「高度専門士」という称号が得られる

4年制の課程を修了すると「高度専門士」の称号が与えられます。これは大学卒業(学士)と同等に扱われ、大学院への進学資格も得られるものです。専門学校で実践力を身につけながら、大卒相当の評価も得られるのは大きな強みです。

現場に近い学びと、手厚い就職支援

実際の仕事に近いプロジェクト型の授業や、充実した就職支援が用意されています。学んだことをすぐに「使える力」に変えていける環境が整っているからこそ、本気でIT業界を目指す人にぴったりの場所です。

「パソコンを使うのが好き」「将来はITの仕事をしてみたい」というそんなあなたは、ぜひ一度オープンキャンパスに参加して、実際の授業や学校の雰囲気を体験してみてください。自分の可能性を広げる第一歩が、ここにあります!

さいたまIT・WEB専門学校の高度専門士情報技術科はこちら

10.よくある質問(FAQ)

Q. 文系でもシステムエンジニアになれますか?

A. なれます。実際、文系出身のシステムエンジニアはたくさんいます。数学が得意なほうが有利な場面はありますが、それ以上に「筋道を立てて考える力」や「人の話をよく聞く力」が大切です。入学後にゼロから学べるカリキュラムが用意されているので、心配はいりません。

Q. 高校生でも国家資格に挑戦できますか?

A. できます。ITパスポート試験も基本情報技術者試験も、年齢制限はありません。特にITパスポートは高校生の受験者も多く、まずはここから挑戦する人がたくさんいます。

Q. プログラミング未経験でも大丈夫ですか?

A. 大丈夫です。専門学校では、パソコンの基本操作から丁寧に学べます。大事なのは経験よりも「やってみたい」という気持ちです。

Q. 大学と専門学校、どちらがいいですか?

A. 目的によります。研究や幅広い教養を重視するなら大学、実践力と資格取得を重視して早く現場で活躍したいなら専門学校が向いています。高度専門士の課程なら、4年間かけて実践力を身につけながら、大卒相当の称号も得られます。

11.まとめ

  • システムエンジニアになるのに資格は必須ではないが、実務経験のない学生にとっては強力なアピール材料になる
  • おすすめの順番は ITパスポート → 基本情報技術者 → 応用情報技術者
  • 基本情報技術者試験はCBT方式で1年中受験でき、合格率も40〜50%台に上がっている
  • IT人材は2030年に最大約79万人不足する見込みで、需要は今後も高い
  • 生成AIが進化しても、要件定義・設計・チーム運営といった仕事は残る。AIを使いこなす力こそが武器になる
  • 資格の勉強と「自分でつくる」経験、その両方を積める環境を選ぼう

学生の今は、将来のための土台をつくる大切な時間です。小さな一歩からで大丈夫。まずは気になる資格を調べてみたり、簡単なプログラムを書いてみたりするところから始めてみてください。

そして、「もっと本格的に学びたい」と思ったら、ぜひ、さいたまIT・WEB専門学校のオープンキャンパスへ。あなたの「やってみたい」を、確かな力に変えるお手伝いをします。

さいたまIT・WEB専門学校 入学事務局
TEL:048-644-9000/E-mail:info@siw.ac.jp
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