ITの進化、DX(デジタルトランスフォーメーション)、クラウド、AI――。
現代社会では、こうした技術を支える人材として「システムエンジニア(SE)」の需要が急速に高まっています。
では実際、SEとして働いたときの年収相場はどのくらいなのか?
「安定した職業になり得るのか」「若いうちから目指す価値はあるのか」――そんな疑問に応えるため、本記事では年齢や経験、企業規模別のデータをもとに、SEの年収事情を徹底解説します。
また、高校生やこれからITを学びたい人に向けて、「年収を上げるには?」という視点で、キャリアの描き方や準備すべきこともまとめました。
1. SE(システムエンジニア)ってそもそもどんな仕事?
SEとは、企業や組織が必要とする「システム」を設計・開発・運用・保守する仕事。
たとえば Web サービス、業務管理システム、スマホアプリ、クラウドサービスなど、社会のIT基盤を支える幅広いシステムに携わることがあります。
仕事内容は多岐にわたり、次のような流れで行われることが多いです:
- クライアントの要望や業務内容のヒアリング
- システム要件の定義、設計書・仕様書の作成
- プログラミングやネットワーク設計、サーバー構築などの実装
- テスト、納品、運用・メンテナンス
- 改修、機能追加、障害対応など
つまり、SEはただ「コードを書く人」ではなく、**システム全体の設計〜管理まで担う「ものづくりの総合監督者」**のような役割。技術力だけでなく、論理的思考力やコミュニケーション能力、問題解決力など、多様なスキルが求められます。
そして、このようにマルチな能力を要求されるからこそ、SEは安定性と将来性の高い職業とされています。
2. SEの年収はどれくらいか — 最新データで見る相場
SEの年収は、年齢・経験年数・企業規模・勤務地などによって大きく変わりますが、多くの統計データでは「平均的に一般職より高め」という結果が出ています。
日本全体の平均水準
- 平均年収の目安は 約515.9万円 とのデータがあります。
- 他の職種の平均と比べて高めで、将来の安定性に期待できる職業とされています。
年齢・経験別の目安
- 20代前半:年収およそ 326万円 前後
- 20代後半〜30代前半:年収約 500万円前後
- 30代〜40代:経験とスキル次第で年収は 600万円台前後、中にはそれ以上になるケースも
※ただし、「経験年数」「担当プロジェクト」「企業の状況」によって差が大きいため、一概に年齢だけで判断できるわけではありません。
企業規模・働く環境によっての差
- 小規模企業(10〜99人規模)では年収の中央値が比較的低めとされることもあります。
- 一方、大手企業や大規模SIer、大企業のIT部門などでは、年収水準が高く、将来的に安定した昇給や報酬が望める傾向があります。
また、地域(都心か地方か)、プロジェクトの内容、役割(下流/上流、設計/管理/開発など)によっても年収は左右されます。
3. なぜSEは他職種と比べて年収が高めなのか
SEの年収が比較的高めである理由は、次のような要素があります。
高度なスキルが求められる
プログラミングだけでなく、ネットワーク、データベース、セキュリティ、サーバー構築、プロジェクト管理など、広い範囲の知識と技術を求められます。複雑なシステムを扱うため、専門性が高く、その分報酬にも反映されやすいのです。
責任や役割の幅が広い
SEは、設計・開発・運用といった「システムのライフサイクル全般」に関わることが多く、単なる作業者ではなく「企画者」「設計者」「管理者」といった立場になることもあります。そのため、責任とともに報酬も高くなる傾向があります。
IT人材の需要が高い・今後も安定が見込める
DX、クラウド化、業務効率化、リモートワークの普及など、企業におけるIT投資は今後も拡大が見込まれており、SEのような専門人材へのニーズは衰えません。これにより、安定した収入・キャリアの継続性が期待できます。
スキル・経験・役割に応じて報酬アップの可能性がある
設計やプロジェクトマネジメントなど、スキルや経験が重視される分野では、一般的な開発職よりも高い報酬や昇給のチャンスがあります。

4. 高校生・初学者がSEを目指すなら知っておきたい“現実”
「SE=高年収・安定」と聞くと、夢が広がりますが、現実には以下のようなポイントにも注意が必要です。
初期の年収は一般的な水準かそれ以下になる可能性も
若いうち、経験が浅いうちは年収は「普通」または「控えめ」な水準になることもあります。業務内容がルーチン中心、あるいは案件が小規模な場合は報酬が安定しづらいことも。
スキルアップ、経験の蓄積が不可欠
SEとして年収を上げるには、ただ「勤める」だけではなく、プログラミング、ネットワーク、サーバー、設計、管理など、幅広い技術を身につける必要があります。また、長期的な視野でスキルを磨き続ける姿勢も重要です。
企業選び・業務内容で待遇に差が出る
所属する会社の規模、プロジェクトの内容、担当ポジションによって待遇が大きく変わります。安易に給与だけで選ぶのではなく、「学べる環境か」「将来性はあるか」を重視することが大切です。
“SEとしての働き方”がライフスタイルに合うか考える必要がある
プロジェクトごとの繁忙期、夜間帯の対応、納期、クライアントとのやり取りなど、時間や責任に追われる場面もあります。時間管理やストレス耐性、自己管理能力が必要です。
5. 年収アップを狙うなら — SEで成功するためのポイント
SEとして安定かつ高収入のキャリアを築くためには、次のような戦略・心構えが有効です。
技術の幅を広げる
プログラミングだけでなく、ネットワーク、サーバー、データベース、クラウド、セキュリティなど、多角的な知識を身につけることで、案件の幅が広がり、高単価の仕事を任される可能性が高くなります。
設計・上流工程に関われるようになる
要件定義や設計、プロジェクト管理など、上流工程に携わるスキルを磨くと、単なる “手を動かす人” から “システムを組み立てる人” のキャリアが開け、報酬や待遇も上がりやすくなります。
継続学習と資格取得を活かす
資格(国家資格、ベンダー資格など)を取得しつつ、現場での経験を積み、常に新しい技術、トレンドを学び続ける姿勢が大切です。資格はあくまで“知識の証明”にすぎないため、それをどう使うかが重要。
会社選びにもこだわる
大手企業や安定したSIer、プロジェクトの質の高い企業を選ぶと、長期的なキャリアと収入の安定につながります。待遇だけでなく、スキルアップできる環境かどうかを見極めましょう。
チーム力・コミュニケーション力を磨く
SEはクライアントやチームメンバーとの調整、要件のすり合わせ、ドキュメント作成など、人とのやり取りが多い仕事です。技術力だけでなく、人間力も重要な武器になります。

6. SEは「高校生からの進路」として有力 — これから学ぶなら
もしあなたが今高校生で、ITやプログラミング、システムづくりに興味があるなら、SEは非常に現実性のあるキャリア選択のひとつです。
なぜなら:
- 将来的に平均以上の収入が望める職業であること
- 技術と論理的思考、コミュニケーション力を学びながらキャリアを積めること
- 将来の選択肢(プログラマー/ネットワークエンジニア/インフラ/ITコンサルなど)が広いこと
など、多くのメリットがあるからです。
ただし、前述のように「最初から高収入」は保証されないため、学生のうちに資格を取る/プログラミングを学ぶ/勉強を続ける という地道な準備が重要です。
また、どの道を選ぶにしろ、「学び続ける姿勢」があれば、あとは努力次第で十分にチャンスはあります。
7. まとめ — SEは“安定 × 可能性 × 成長”を備えた職業
システムエンジニアは、単なるプログラミング職ではなく、社会のITインフラを支え、設計し、改善していく「ものづくり」のプロフェッショナル。
年収のデータを見ると、平均より高めで、経験とスキル次第で大きく伸びる可能性があります。
しかし安定や高収入は「運」ではなく、「努力 × スキル × 選択」の結果。
もしあなたが「ITが好き」「将来性を求める」「手に職をつけたい」と思うなら、SEはとても現実的で、有力な選択肢です。
今から学び、経験を積み、スキルを磨き――。その努力が、あなたの未来を切り拓く力になります。
将来の選択肢として、ぜひ「SEという道」を真剣に考えてみてください。あなたの挑戦を応援します。
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