ITパスポート試験とは?

ITパスポート試験(通称「iパス」)とは、ITに関する基礎的な知識があることを証明する経済産業省認定の国家資格です。

「AI」「ビッグデータ」「IoT」などに関する新しい技術や、アジャイルなどの新しい手法に関する知識、「経営戦略」「マーケティング」「財務」「法務」など経営全般の知識、「セキュリティ」「ネットワーク」などのITの知識、プロジェクトマネジメントの知識など、ITに関する幅広い知識を有することを証明する国家資格です。

ITパスポート資格を取得することで、ITを正しく理解し、業務に効果的にITを利活用することのできる「IT力」が身につきます。

ITパスポート試験 試験内容

ITパスポート試験は小問が100問、四肢択一式で出題されます。小問はストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の3分野に分類され、CBT(Computer Based Testing)方式(※1)で実施されます。
合格基準点の算出はIRT(Item Response Theory:項目応答理論)(※2)方式が用いられるため、1問10点という単純な配点では計算されません。
総合評価点1,000点満点のうち600点以上であり、分野別評価点もそれぞれ1,000点満点中300点以上で合格となります。

3分野の詳細は以下の通りです。

ストラテジ系

ストラテジ系とは、企業活動や経営、システム戦略、マネジメントについての分野です。

ストラテジ系の分野は
①企業と法務(企業活動、法務)
②経営戦略(経営戦略マネジメント、技術戦略マネジメント、ビジネスインダストリ)
③システム戦略(システム戦略、システム企画)
の3つに分類されます。
ストラテジ系からは35問程度出題されます。

マネジメント系

マネジメント系とは、システムの開発技術やプロジェクトマネジメント、サービスマネジメントについての分野です。

マネジメント系の分野は
①開発技術(システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術)
②プロジェクトマネジメント
③サービスマネジメント(サービスマネジメント、システム監査)
の3つに分類されます。
マネジメント系からは20問程度出題されます。

テクノロジ系

テクノロジ系とは、コンピュータに必要な二進法などの数学的基礎理論、コンピュータの構成・仕組み、ネットワーク、データベース、セキュリティについての分野です。

テクノロジ系の分野は
①基礎倫理(基礎理論、アルゴリズムとプログラミング)
②コンピュータシステム(コンピュータ構成要素、システム構成要素、ソフトウェア、ハードウェア)
③技術要素(ヒューマンインターフェース、マルチメディア、データベース、ネットワーク、セキュリティ)
の3つに分類されます。
テクノロジ系からは45問程度出題されます。

※1:CBT(Computer Based Testing)方式とは
CBT方式とは、コンピュータを使った試験方式のことです。受験者はコンピュータに表示された試験問題に対してマウスやキーボードを使って回答します。

※2:IRT(Item Response Theory)とは
IRTとは、回答結果から評価点を算出するものです。各問に対して受験者全体の正答率のデータを見ることで、その設問に対する難易度・妥当性を評価し、評価点が決まります。ITパスポート試験のように実施される回ごとに問題がことなる場合、受験生にとって公平な試験となるように、異なる試験問題の格差をなくすために導入されています。

どんな人が受験しているの?合格率は?

ITパスポート試験Webサイトによると、2020年度(令和2年度)現在のITパスポート試験累計応募者数は1,244,284名でした。
2020年1年間で見ると応募者数は146,971名、そのうち社会人が96,320名で66%、学生が50,651名で34%です。社会人の方が多く受験をされていますので、社会で求められている資格ということが分かります。

ITパスポート試験 合格率

2020年度ITパスポート試験の応募者・受験者・合格者は以下の通りです。

社会人

・応募者:96,320名
・受験者:85,851名
・合格者:55,495名
*合格率:64.6%

学生

・応募者:50,651名
・受験者:45,937名
・合格者:22,017名
*合格率:47.9%

学生よりも社会人の合格率が高くなっています。これは、前述した通りITの知識の他にも企業の経営やマネジメント等の知識も問われるため、すでに社会経験のある社会人の方が有利であるからだと考えられます。
専門学校生がITパスポート試験を受験する際は、ビジネス分野の勉強にも力を入れることで、合格へ近づくことができると言えるでしょう。

まとめ

ITパスポート試験はITに関する基礎的な知識があることを証明する国家資格です。
ITの基礎ですので、情報技術者(エンジニア)やプログラマーにとっては知っていなければならない、知っていて当然の内容とも言えますが、一方でエンジニアを目指す上では学んでおくべき基本が凝縮された内容とも言えます。

IT・WEB業界で「人や社会の役に立てる仕事」「社会とテクノロジーをつなげる仕事」をするためにも、取得をして損のない資格と言えるでしょう。