基本情報処理技術者試験とは?

基本情報技術者試験とは、ITエンジニアの登竜門とも言える試験です。IT人材に必要とされる情報処理の基本的な知識を問われる試験で、IT業界で働きたい方にとっては定番の国家資格です。

基本情報処理技術者試験に合格することで、高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能を持ち、実践的な活用能力を身につけた者として国から認定されることができます。

試験内容

基本情報技術者試験の試験範囲は多岐に渡り、コンピュータシステムやネットワーク、セキュリティ等に関する「テクノロジ系」、プロジェクトマネジメントやサービスマネジメントに関する「マネジメント系」、システム戦略や経営戦略、法務等に関する「ストラテジ系」の3分野に分類されます。

テクノロジ系

1.基礎理論

(1)基礎理論(離散数学、応用数学、情報に関する理論、通信に関する理論、計測・制御に関する理論)

(2)アルゴリズムとプログラミング(データ構造、アルゴリズム、プログラミング、プログラム言語、その他の言語)

2.コンピュータシステム

(3)コンピュータ構成要素(プロセッサ、メモリ、バス、入出力デバイス、入出力装置)

(4)システム構成要素(システムの構成、システムの評価指標)

(5)ソフトウェア(オペレーティングシステム、ミドルウェア、ファイルシステム、開発ツール、オープンソース ソフトウェア)

(6)ハードウェア(ハードウェア)

3.技術要素

(7)ヒューマンインタフェース(ヒューマンインタフェース技術、インタフェース設計)

(8)マルチメディア(マルチメディア技術、マルチメディア応用)

(9)データベース(データベース方式、データベース設計、データ操作、トランザクション処理、データベース応用)

(10)ネットワーク(ネットワーク方式、データ通信と制御、通信プロトコル、ネットワーク管理、ネットワーク応用)

(11)セキュリティ(情報セキュリティ、情報セキュリティ管理、セキュリティ技術評価、情報セキュリティ対策、セキュリティ実装技術)

4.開発技術

(12)システム開発技術(システム要件定義、システム方式設計、ソフトウェア要件定義、ソフトウェア方式設計・ソフトウェア詳細設計、ソフトウェア構築、ソフトウェア結合・ソフトウェア適格性確認テスト、システム結合・システム適格性確認テスト、導入、受入れ支援、保守・廃棄)

(13)ソフトウェア 開発管理技術(開発プロセス・手法、知的財産適用管理、開発環境管理、構成管理・変更管理)

マネジメント系

5.プロジェクトマネジメント

(14)プロジェクトマネジメント(プロジェクトマネジメント、プロジェクト統合マネジメント、プロジェクトステークホルダマネジメント、プロジェクトスコープマネジメント、プロジェクト資源マネジメント、プロジェクトタイムマネジメント、プロジェクトコストマネジメント、プロジェクトリスクマネジメント、プロジェクト品質マネジメント、プロジェクト調達マネジメント、プロジェクトコミュニケーションマネジメント)

6.サービスマネジメント

(15)サービスマネジメント(サービスマネジメント、サービスの設計・移行、サービスマネジメントプロセス、サービスの運用、ファシリティマネジメント)

(16)システム監査(システム監査、内部統制)

ストラテジ系

7.システム戦略

(17)システム戦略(情報システム戦略、業務プロセス、ソリューションビジネス、システム活用促進・評価)

(18)システム企画(システム化計画、要件定義、調達計画・実施)

8.経営戦略

(19) 経営戦略マネジメント(経営戦略手法、マーケティング、ビジネス戦略と目標・評価、経営管理システム)

(20)技術戦略マネジメント(技術開発戦略の立案、技術開発計画)

(21)ビジネスインダストリ(ビジネスシステム、エンジニアリングシステム、e-ビジネス、民生機器、産業機器)

(22)企業活動(経営・組織論、OR・IE、会計・財務)

(23)法務(知的財産権、セキュリティ関連法規、労働関連・取引関連法規)

配点

基本情報処理技術者試験は午前試験・午後試験に分かれています。それぞれ150分で実施されます。

午前試験

午前試験は四肢択一式で出題数は80問。配点は1問1.25点(100点満点)で、合格基準点は60点以上です。

午後試験

午後試験は多肢選択式で、11問の中から5問を選択して回答します。5問選択とは言え、ある程度の制限はあります。詳細は以下の通りです。

【問1】
分野:<テクノロジ分野>情報セキュリティ
選択方式:必須回答
配点:20点

【問2~4】
分野:<テクノロジ分野>ソフトウェア・ハードウェア、データベース、ネットワーク、ソフトウェア設計
選択方式:選択回答(問5も含む4問のうち、2問選択)
配点:各15点

【問5】
分野:<マネジメント分野・ストラテジ分野>プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム戦略、経営戦略、企業と法務
選択方式:選択回答(問2~4も含む4問のうち、2問選択)
配点:各15点

【問6】
分野:<テクノロジ分野>データ構造及びアルゴリズム
選択方式:必須回答
配点:25点

【問7~11】
分野:<テクノロジ分野>ソフトウェア開発(C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)
選択方式:選択回答(5問のうち、1問選択)
配点:25点

なお、午後試験の出題数、回答数、配点等は、2020年の春期試験から以下のように見直しがされています。

・選択問題を構成する分野の統合を実施し、出題数及び解答数を、13問出題7問解答から、11問出題5問解答に変更。
・プログラミング能力等を重視し、配点を変更。

※独立行政法人情報処理推進機構 2019年1月24日プレス発表「基本情報技術者試験における出題を見直し」より

どんな人が受験しているの?合格率は?

IPA情報処理推進機構のWebサイトによると、2019年度(令和元年度)の基本情報処理技術者試験の受験者数は121,556名でした。
そのうち社会人が82,630名で68%、学生が38,926名で32%です。社会人の方が多く受験をされていますので、社会で求められている資格ということが分かります。

基本情報技術者試験合格率

2019年度基本情報技術者試験の受験者・合格者は以下の通りです。

社会人

・受験者:82,630名
・合格者:20,675名
*合格率:25.0%

学生

・受験者:38,926名
・合格者:10,549名
*合格率:27.1%

基本情報技術者試験の合格率は例年20~30%前後となっており、難易度の高い試験と言えます。特に午後試験は長文の問題が出題され、問題を読み解く能力も必要となるため、さらに難易度が高いと言えます。

まとめ

基本情報技術者試験は合格率が25%程度と難関な試験ではありますが、それだけに、基本情報技術者試験に合格することはIT業界に就職する際にアピールできる武器にもなります。

基本情報技術者は、高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能を持ち、実践的な活用能力を身につけたことの証明です。

IT・WEB業界で「人や社会の役に立てる仕事」「社会とテクノロジーをつなげる仕事」をするためにも、取得をして損のない資格と言えるでしょう。