「システムエンジニアの仕事はきつい」って本当?

IT系の仕事と言われてまず思い浮かぶのは「システムエンジニア(SE)」ではないでしょうか?
コンピューターが好きな方で、システムエンジニアの仕事に興味を持つ方は少なくないと思います。
しかし、「システムエンジニアの仕事ってきついんでしょ?」というイメージも持たれがちです。

実際にシステムエンジニアの仕事はきついのでしょうか?この記事ではシステムエンジニアの働き方や労働環境について解説します。

システムエンジニア(SE)の仕事はきつい?

システムエンジニアの仕事がきついと思われる理由として、以下のものが挙げられます。

  1. 労働時間が長い(残業が多い)
  2. 給料が安い
  3. 高いスキルを求められる

実際のシステムエンジニアの労働環境は本当に上記のような状況なのでしょうか?システムエンジニアの労働環境について詳しく見てみましょう。

労働時間が長い(残業が多い)

「システムエンジニアの仕事はきつい」と思われる理由で一番大きな要因は超過勤務でしょう。

システムエンジニアとしてシステム開発に携わる場合、システムの納期間近には業務が立て込んで激務になることがあるのは事実です。
また、システムにエラーやバグが発生したり、テストで不具合が見つかった場合など、大きな修正が必要となることもあり、仕事に追われることになります。

とは言え、システムエンジニアが常に納期に追われているわけではありません。

厚生労働省による「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、システムエンジニア(※1)の1ヶ月辺りの超過実労働時間は13時間となっています。

※1 職種区分「ソフトウェア作成者(※2)」、企業規模「10人以上」の数値を引用
※2 ソフトウェア作成者は「日本標準職業分類」で“ソフトウェア作成のための仕様決定、設計及びプログラミングの仕事に従事するものをいう。”のように定義されています

下のグラフは職種(大分類)ごとの超過実労働時間をまとめたものです。
残業時間は企業によっても異なりますが、システムエンジニアが他の職種と比較して極端に多いというわけではありません

※ソフトウェア作成者は「専門的・技術的職業従事者」に含む

特に近年ではIT業界でも「働き方改革」が進みつつあるため、定時ぴったりで帰れる日も少なくありません。
また、IT業界はフレックスタイム制やテレワークが進んでいるのも特長の一つなので、メリハリをつけて自分らしく働きたい人にとっては働きやすい環境であるとも言えます。

<関連記事>エンジニアの働き方~1日のスケジュール~

給料が安い

システムエンジニアの仕事がきついと思われる理由の2つ目は、「仕事が大変なわりに給料が安い」という点ではないでしょうか。
実際にシステムエンジニアの給料は安いのでしょうか?
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、システムエンジニア(ソフトウェア作成者)の平均年収は以下の通りです。

平均年齢37.3歳
平均年収5,229,700円
きまって支給する現金給与額353,300円
年間賞与その他特別給与額990,100円

※職種区分「ソフトウェア作成者」、企業規模「10人以上」の数値を引用
※平均年収は「きまって支給する現金給与額」×12+「年間賞与その他特別給与額」で算出

上記の通り、システムエンジニア(ソフトウェア作成者)の平均年収は約523万円です。
年齢別で見ると次のグラフのようになります。

続いて、下のグラフは職種(大分類)ごとの平均年収をまとめたものです。

※ソフトウェア作成者は「専門的・技術的職業従事者」に含む

システムエンジニアの平均年収は他の職種と比較しても高い水準にあることが分かります。
確かに以前はシステムエンジニアは仕事の大変さのわりに給料が高くないという実態も一部では見られましたが、現在では労働環境も変化し、「システムエンジニアは仕事が大変なわりに給料が安い」とは言えなくなりました。

高いスキルを求められる

システムエンジニアの仕事がきついと思われる3つ目の理由は、「常に高いスキルを求められる」ことでしょう。
システムエンジニアはシステム開発のプロであるため、クライアント(お客様)からは「システムのプロに頼めば何でもできるだろう」と思われがちです。
そのため、常に高いレベルの技術力を持っていることが求められます。

また、ITの技術は日々技術革新が進んでいます。
IT系の専門学校や大学を卒業してIT企業に就職をしたとしても、それで学びが終わるわけではありません。業務終了後に自主的に勉強会やセミナーに参加するなど、主体的な学びを続けることが必要となります。

これはシステムエンジニアに限ったことではありませんが、ずっと学び続ける必要がある、ということが「仕事がきつい」と思われる理由の一つと言えるでしょう。

<関連ページ>卒業後の学びも支援『エクステンションセンター』

まとめ

システムエンジニアは会社の規模や業種、働き方も多岐に渡る職業で、労働時間や給料も様々です。

ネットの口コミやSNSでは「システムエンジニアの仕事はきつい」などの声もあるようですが、それは一昔前の話。近年では働き改革や技術革新によって、労働環境も改善されています。

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